7月25日、京都市西京区の早生品種圃場で、発生を確認しました。
早生品種の出穂が早い圃場に集中して発生しています。
発生を確認した圃場は、直ちに防除を行ってください。
管内では、昨年、長岡京市地域の圃場で発生が10月に確認され、被害はありませんでしたが、出穂前に確認されたのは、今回が初めてで、注意が必要です。
イネカメムシは、本州、四国、九州、南西諸島など分布するイネ科植物の害虫として知られています。体長は12~13mmで、4月頃から越冬地で活動を開始し、水稲の出穂前から本田に侵入することもあります。早生品種では走り穂が出ると本田への侵入が始まり、吸汁加害します。イネカメムシは斑点米を発生させるだけでなく、出穂期に籾の基部や茎の加害により不稔を生じさせ減収となる恐れがあることが知られています。
国内では、茨城県、千葉県、静岡県、愛知県、岐阜県、京都府、三重県、滋賀県、山口県などで発生が報告されています。
京都府では、2018年に注意報が発表されており、昨年では、兵庫県において、不稔症状により大幅な減収となる被害も報告されています。
発生地域では、出穂直後の吸汁加害を防ぐため出穂前の防除が必要です。従来の出穂後の防除では、不稔症状を防ぐことができません。